いつものバイク置き場に行ったら、そこにあるはずの愛車が忽然と姿を消している・・・そんなの想像もしたくない事態ですよね。
ですが残念なことに、PCXが何者かに盗難されるケースが相次いでいるそうです。
なぜ?特にレアでもない、何百万もする高級バイクでもないのに、どうしてPCXが?と思ってしまいそうですが、圧倒的な人気車種で中古市場でのリセールも高いことが盗難される理由だとか。
人気者だからこそ盗まれる、というのは車でいえばプリウスの盗難が多いのと同じ理由ですね。しかもバラしてパーツで売れば足もつかないですし。
とにかく同じPCX乗り(私は150ですが)として、1台たりとも不幸な運命をたどることがないよう、今からすぐにでもできる盗難対策などについて記事にしました。
特に新型で採用されたスマートキー、一見セキュリティが高そうですがちょっとしたミスが危険につながるので注意が必要です。
PCXは盗難のターゲットになっている
ツイッターで検索してみると、やはりPCXを盗まれたという方のツイートがどんどん出てきます。場所は大阪が多いようです。
やばいって
東大阪のPCX盗難集団
5人逮捕ってしかも盗んだ台数
約350台って pic.twitter.com/hA717fN4cG— G.E.N (@W1209w1) 2018年3月7日
今日は朝から市役所巡りと銀行巡りですー。
なんと、PCX の盗難が多すぎて登録の際は登録の経緯が必要みたいですー。
大阪市内は盗難が多いいみたいなので、
皆様ご注意をー( ̄∇ ̄) pic.twitter.com/3wp7RyelZR— Natty works@しばらくパシロス (@natty_works) 2018年3月30日
バイクの盗難に遭いました。
不審なPCXがありましたらご連絡お願いします。ーーーーーーーーーーーーーーー
車種:PCX125(白)
場所:横浜市保土ケ谷区
日時:7/7の18時〜7/8の12時の間
ーーーーーーーーーーーーーーー#バイク盗難#pcx125 pic.twitter.com/XswjnKlxkn— ぽんず (@ikepo_64) 2019年7月8日
本朝に自宅の駐輪場からバイクが盗まれていることに気がつきました
盗難場所は大阪府堺市です
車種はpcxの150cc、黒色
黒いリアBOXを積んでます。
ナンバーは 1堺い43ー87です。ありふれた車種ですが、怪しく思われた方は警察に届けて届けてもらえると幸いです。#バイク盗難#盗難#助けて
— こう (@mawoukati) 2018年2月7日
〜拡散希望〜
門真市五月田町のハイツの駐輪場で
友人のpcxが盗難に遭いました。
ナンバーは吹田Y・733
6/19の21時〜翌日16時半までの間の犯行です。
バックレストも付いています。
警察にも届けておりカメラ等確認してもらっていますが、皆さん拡散お願いします!
情報ありましたらdmください! pic.twitter.com/T76Skb6scp— Nabesty (@nabesty1) 2018年6月21日
自分でできる5つの盗難対策
盗まれるリスクを少しでも減らすために、自分でできる盗難対策をまとめました。大きく分けて以下の5つの方法が有効かと思います。
①ロックをする
②アラームを設置する
③バイクカバーで覆う
④セキュリティタグを貼る
⑤盗難保険に入る
1.ロックをする
基本中の基本ですが、やっぱり盗難対策といえばまずはロックですね。
ひとくちに鍵といってもその材質や構造でいろいろなタイプがあります。金属棒をそのまま使ったU字ロックやチェーンロック、細いワイヤーを何本も束ねたワイヤーロック、小さく折りたたみしやすいジョイント式のロックなど。
私は上記の写真にありますが、スチールリンクとワイヤーが一体になったロックを使っています。外側のスチールロックが空回りするので切断器具の歯が共回りし、切断に時間がかかるメリットがあります。
ですが、結局のところ絶対に破壊できないロックは存在しません。
それこそ窃盗団のような盗みのプロの手にかかったら、どんなに太いワイヤーでも巨大なカッターでブチンと一発です。だからロックの役目は「時間稼ぎ」にあります。切断が面倒だと思わせることでターゲットから免れることが期待できます。
そういう意味では、いかにもごつい見た目の鍵もハッタリ的な効果はあるのではないでしょうか。
あとは、防犯アラーム付きのロックもいいと思います。これはロックに強い振動が加わると大音量のアラームが鳴り響くというもの。犯罪者は音や明かりを嫌うのでただ頑丈なロックよりも効果は高いのではないでしょうか。
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2.アラームを設置する
静まり返った闇夜に響き渡るアラーム音。大音量の警告音は盗難対策に絶大な効果を発揮します。
夜はいうまでもないですが他人に目撃されにくく逃走も容易。バイクが無防備になりがちなこの時間帯をいかに守るかがカギといえるでしょう。
以下は日本損害保険協会がまとめた車の盗難調査結果のデータになりますが、実際に盗まれた時間帯のデータを取ると圧倒的に多いのはやはり深夜です。
出典:一般社団法人 日本損害保険協会|第20回自動車盗難事故実態調査結果
アラームはさまざまなタイプがありますが最もポピュラーなのはイモビライザーですね。
ただ、イモビライザーの多くはバイクのバッテリーから電源を取るものです。PCXの場合、電源を取り出すにはフロントカウルやスクリーンをはずす必要があり、取り付けは手軽とはいえません。
同じ音を出すタイプで言えば、ブレーキディスクに設置するディスクロックも効果的です。
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3.バイクカバーで覆う
バイクカバーで車体を覆ってしまうのも盗難防止に有効です。
理由は2つあり、ひとつ目は窃盗団に車体を知られにくくなること。流しの泥棒とちがい、特定の車種を盗む窃盗団は必ず下見をするので、カバーをしておけば少なくとも丸裸の状態よりはマシです。
あとは盗む祭の手間が増えること。エンジンを掛けて走り去るにはカバーを外す必要がありますし、カバーをしているとその際にガサガサと音がでるのも抑止効果にプラスになります。
カバーをしておけば雨に濡れないのでサビ防止にもなりますし、ガレージなどに停める際はバイクカバーをする癖をつけておきたいですね。
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4.セキュリティタグを貼る
この対策は盗まれないためではなく、実際に盗まれてから機能するものになります。
写真にある小さなタグは「MAMORIO」という商品で、スマートフォンとブルートゥースで接続することで位置がわかるという仕組みです。
ただし、タグにGPSが入っているわけではなくあくまでブルートゥースなので、電波の届く範囲から離れたら場所はわからなくなってしまいます。
この対策として、MAMORIOにはクラウドトラッキング機能というものがあります。
クラウドトラッキング機能をスマホからオンにしておくと、別のMAMORIOユーザーと自分のMAMORIOがすれ違った時にその位置情報を持ち主のスマホに通知してくれるというもの。
つまりマモリオのユーザー同士でなくしものを探しあえる、というシステムです。
ただ、この機能はマモリオのユーザーがたくさんいる場所でないとうまく機能しません。そういう意味では東京や大阪など人口の多い都市部でしか使えなさそうです。
また、マンションの駐輪場などバイクと自分が離れてしまう環境だとブルートゥースの電波が届かないので意味がありません。
本来は財布など小物の紛失防止が目的のアイテムなので、そのままバイクに転用するのは難しい点が多い部分もあります。
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5.盗難保険に入る
実際問題、プロの窃盗団に盗まれたバイクが無事に帰ってくる可能性は限りなく低いと思います。
となると、結局は盗難保険に入っておくのが最強の対策といえるかもしれません。掛け金にもよりますが、盗難保険に入っておけばバイクを盗まれてもまた新車を買えるほどのお金がおります。
バイクを対象とした盗難保険は少ないですが、よく知られているのがZuttoRideClubの盗難保険プランです。
ZuttoRideClubの盗難保険
このずっとライドクラブの盗難保険プランは最大300万円までの盗難補償がつくというもの。
ちなみに私のPCX(KF30・2019年式)で見積もりを取ると、盗難補償の対象額は最大360,000円になりました(この場合の年会費は15,900円)。他にも2つのプランが提示されました。
プラン内容 | 補償上限額 | 年会費 |
---|---|---|
盗難40 | 360,000円 | 15,900円 |
盗難30 | 300,000円 | 12,700円 |
盗難20 | 200,000円 | 8,600円 |
最大額のプランでも月々換算すると1,325円です。この掛け金で車両価格に近い金額がでるならかなり魅力的ではないでしょうか。
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新型PCXのスマートキーで注意すること
3代目PCX・PCX150から採用されたスマートキー。車では一般的なスマートキーと同じく、鍵穴なしでエンジンをかけられる便利な機能ですよね。
ただしPCXのスマートキーは電源そのもののON・OFFができます。バイクから降りて離れる際は2つあるうちの下のボタンを長押しして電源を切る操作をします。
これをしないと常に電波を出している状態になりますが、この状況は最近被害が増えている「リレーアタック」の格好の的に。
リレーアタックとはスマートキーが出している微弱な電波を特殊な機器で傍受し、キー本体がなくてもエンジンをかけてしまう盗難の手口のことです。
車のスマートキーはその多くがスイッチオフの機能を持たないので、ガレージから離れて家に保管していても、玄関先に近づけば電波を盗み取られる危険があります。
PCXの場合、スイッチを切れば電波をカットするので大丈夫ですが、車のスマートキーに慣れているとスイッチオフをつい忘れてしまうことがあります。
スイッチがついたままでもキー本体に警告灯やアラームはないので気付きにくく、私も何回もやらかしましたが何日もオンのまま玄関先のフックにかけたまま・・・ということがありました。
こうなるとおそらく、電波を盗み放題の状態になるのでリレーアタックをくらったらひとたまりもありません。
ですのでスマートキー仕様のPCXをお持ちの方は、乗らない時は必ず電源OFFにするようにしましょう。
実は125より150のほうがリスクが低い?
PCXとPCX150、同じPCXでもより盗まれているのは125ccのほうです。
理由としては単純に125のほうが売れていて数が多いのもありますが、盗難後の足のつきにくさが決定的に違うということがあります。
125ccまでのいわゆる原付は、車両を登録してナンバープレートをつける手続きは自治体の市役所で行います。この時、その場で実車を確認することはありません。
ですが125cc以上の車両を登録するには陸運局で手続きする必要があり、その際に車体を確認されたら盗難車であることがバレてしまいます。
陸運局は都道府県を跨って情報を一括管理されているので、たとえば盗んだ車両を別の県に持っていって登録しようとしても足がつきやすいんですね。
ただこれは、あくまで国内での話です。
たとえば東南アジアやアフリカなどの海外に持っていかれることもあるようなので、こうなると125だろうが150だろうが関係なさそうです。むしろ値段の高い150のほうが怖いかもしれません。
まとめ
大阪を中心に盗難件数が増えているPCXですが、自分でできる対策はたくさんあります。
基本ですが頑丈なロック、車体を隠すバイクカバー、防犯アラームの他に、居場所を探れるセキュリティタグやもしもの時の盗難保険など。
万全を期すならこれらの対策を複数組み合わせることで安心度を高めることができます。
ただ、プロの窃盗団に狙われたらどんな防犯対策も破られる可能性が高いので、そういう意味では盗難補償つきの保険に入るのがベストな策かもしれないですね。
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