PCX150にゲルザブR

PCXはお尻が痛い。長時間の乗車がきついのでゲルザブRを装着したらかなり変わった

PCX150にゲルザブR
こんにちは、PCX150おじさんです。

PCX150、基本的には非の打ち所がないほど気に入ってるんですけど、唯一気になる点があり・・・それがシートが固いことなんです。

正確に言うとシートだけでなくリアのサスペンションも硬いんだと思います。なんかバネが動いてないような、路面のギャップを超える時にサスが伸縮する感触がほぼないんですよね。

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これは私だけが感じているのではなく、PCX特有の問題点としてオーナーの間で広く知られている事実みたいです。

その固いシートのせいか、一日中ツーリングとか長時間乗車すると、お尻の尾てい骨あたりが痛くなってきます。走りながら乗車位置をずらして、痛みが酷くなったらコンビニで休憩して、という感じです。こうなるとツーリングも楽しくなくなってしまうんですよね。

そんな痛みを何とかしたくて調べた結果、ゲルザブという商品がいいのを知り、購入してみたという記事です。果たして尻の痛みは解消されたのか?レビューを交えて検証していきますね。

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PCXのシートが硬い&形状が痛みの原因っぽい

PCX150のシート

私、PCX150に乗る前はスズキのアドレスV125Gに乗ってたんですけど、比べたら明らかにPCXのシートはクッションが固いです。

中に詰まっているウレタンの密度が高い感じ?指で押さえて凹ませるのにも結構力が要ります。もう少し柔らかいウレタンのほうがいいのにと思います。

あとお尻が痛くなる理由として「形状」があります。PCX150のシートは、先端に行くにつれてかなり細くなっており、さらに割と角が立った形状になっているんです。

PCX150のシート 別角度から

同じ荷重がかかっても、当たる面積が小さければより重さを感じるので、お尻への負担が大きいんだと思います。ライバルのNMAXのシートをバイク屋で触ってみたんですが、明らかにPCXより柔らかく、角も適度な丸みがあり、PCXのように角ばっていませんでした。

デザイン優先なのか何なのかわかりませんが、シートの硬さと形状を何とかしてほしいところです。

評判のいいゲルザブRを買ってみた

ゲルザブRの外箱
シートが固いなら上からクッションを追加しよう、という単純な理由で購入したのが、株式会社プロトが販売する「ゲルザブR(GEL-ZAB R)」。私は知らなかったのですが、バイク乗りの多くが知っている有名な商品のようです。

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商品名からも想像できますが、ゲルを使った座布団という感じで、シートの上に乗せてマジックテープで固定して使います。見た目は黒一色でシートの色にもよりますがそんなに目立たなそう。

ゲルザブRの外箱裏側
パッケージの裏には結構細かく商品説明が書かれています。使われているゲルは「エクスジェル」という特殊な素材で、衝撃吸収力が一般的なウレタンフォームの5~10倍以上あるとか!

このエクスジェル、調べてみるともともと医療現場向けに開発された素材で、車椅子用クッションとして20年以上の実績があるそうです。体勢を保ち、床ずれを予防してくれます。

→車椅子・介護用|エクスジェル公式サイト

最大の特長は「座圧の分散」と「振動の軽減」にあります。

つまりお尻の骨など、一部分に体重がかかり続けることが痛みの原因になりますが、エクスジェルの上に座るとかかる荷重が分散されるため痛みを軽減してくれます。

あとはバイクにとって避けられない振動ですが、エクスジェルによって車体からの微振動を吸収。長距離走行で抜群の効果を発揮してくれるそうです。

何より医療用として長年の実績があるのがすごい。これは期待できそう。

ゲルザブRの本体
パッケージから出してみました。まさに黒一色。思っていたよりずっしりとした重みを感じました。

確かにグニャグニャ、ぷにぷにという感触です。手に持ってみると芯がない感じで、柔らかく折れ曲がるので、よけいに重量を感じるんだと思います。

表皮は難滑性レザーという革が使われています。確かに撫でてみても指がひっかかる感触で、いかにも滑りにくそう。上下2箇所で留めるマジックテープ部分は、よくあるナイロンのベルトという感じです。

ゲルザブRの本体側面
横から見たところ。クッションの部分は1~1.5cmくらい盛り上がり段になっていますが、思っていたより薄い印象。この厚みで本当に十分なクッション性を発揮するのか、とやや不安な印象も感じました。

ゲルザブと似たような商品は他にもありますが、この薄さがゲルザブの強みらしく、またがっても脚付きにほとんど影響しない、という口コミがよくありました。

確かに、PCX150はもともと脚付きがそれほどよくない(まあこれは自分の身長169cm、足太め短めなのも多分大きいかと思いますが…)ため、装着しても着座位置がほぼ変わらないのはありがたい。

ゲルザブRの口コミ

取り付けは簡単だがちょっと問題が

ゲルザブRをPCX150のシートに乗せた所
ゲルザブの取り付け方は簡単のひと言。シートの上で置きたい部分をきめたら、マジックテープのベルトを裏側で留めるだけです。作業は1分もかかりません。

と思ってたらちょっとした問題が…

ゲルザブRの取り付け(テープ面)
シートを裏側から見たところですが、前側のマジックテープが届かない!マジか…

このままメットインを閉めても、ベルトがシートとボディの間にはさまるのである程度は固定されますが、メットインを開けるたびに固定がはずれますし、いちいち合わせ直して開け締めするのは面倒です。

調べたら、こんな感じで片方のベルトが届かないシートは結構あるみたいで、対策のための純正品がありました。

ゲルザブRのエクステンションファスナー
ゲルザブ用エクステンション面ファスナーです。

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ゲルザブRのエクステンションファスナー
商品自体は両面にマジックテープの粘着部があるただのベルトです。

実はこれを買わなくても、マジックテープのベルトはホームセンターに売っているので代用できないかと考えたんですが、意外と難しかったんです。

マジックテープは2種類のくっつく面が合わさることで機能しますが(トゲトゲが出ている面と、とげが引っかかる面)、このゲルザブのベルトは左と右で粘着面の種類が逆になっています。

普通に売っているマジックテープのベルトは片側しかマジックテープ面がないので、両方のベルトにくっつけることができないんですね。ホムセンで買った2本のベルトがムダになりました…(合計約1,000円の出費)。

最初からこの純正品を買うべきだったですね。

ゲルザブRにエクステンションファスナーを取り付け
ということで、エクステンションで無事ベルトを張り合わせられました。これで取り付けは完了。

ゲルザブRの装着完了
座る位置にもよりますが、だいたい画像の位置にゲルザブをとりつけたら、お尻から股間にかけて守ってもらえると思います。

PCXのシート形状にもなじんでいて、へんなシワが出たり浮いたりする部分はありません。色や表皮の質感もシートと似ており、まあシートに何か被せているのはすぐにわかりますが、さほど違和感はないと思います。

ゲルザブRの効果はどうだったのか?お尻の痛みは…

ゲルザブRを装着したPCX150
PCX150にゲルザブRを取り付けてから、およそ1,000kmほど走行しました。

まず、変更直後に感じたのが「衝撃の質が変わった」ことです。今まで道路の凸凹や歩道の段差を超える時にゴン、という硬い衝撃があったのですが、ゲルザブに座ると衝撃の角が取れた感じがします。

これまではお尻から腰へ衝撃が突き抜ける感覚がして、長時間乗車の痛みの原因になっていましたが、ゲルザブにしてからは2時間ほど連続で乗ってもお尻や腰の痛みがありません。

この変化は、正直なところ思っていた以上でした。

あと、高速道路で85km/hを超えたあたりから、メットインの下(つまりエンジン)からゴーという細かい振動が起きてシート越しに伝わるのですが、これもかなり軽減しました。

まとめると、強い振動はやさしくなり、細かい振動は打ち消してくれる、という感じです。

衝撃や振動面ではメリットしかないんですがちょっと気になる点も。

先日気温が20℃を超える暖かい日に乗ったのですが、ゲルザブに当たっている部分は熱がこもって暑かったです。この気温で暑さを感じるなら、真夏になったらちょっとヤバいな…と思います。

おそらく、素材のゲルが柔らかいので身体に密着しやすく、熱がこもりやすいのが原因かと。今はフードデリバリーの配達でも乗っているので、夏に向けて戦々恐々としています。

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ゲルザブR以外のシリーズもある

ゲルザブは私が購入したR以外に、シートの形や車種に合わせて選べるいくつかのバリエーションがあります。どんなタイプがあるのか以下にまとめました。

ゲルザブC

ゲルザブC
ゲルザブCは写真の通り、スーパーカブ専用の商品です。コンパクトなカブのシートをすっぽり覆うタイプになっており、色も黒だけでなく黄色や赤など車体の色に合わせて選べるのがいいですね。装着はシートにかぶせて紐で縛るだけと簡単です。

通常のスーパーカブ110だけでなく、CT125・ハンターカブ(JA55)、スーパーカブC125(JA48)、クロスカブ50/110(AA06/JA45)、と現在売っているカブのほとんどをに使えます。

リトルカブはシートの厚みが薄く、本品を装着すると余ってしわやたるみがでるため、推奨されていません。

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ゲルザブD

ゲルザブD
ゲルザブDは縦に長いオフロードバイク用の商品です。私は乗ったことがないのでわかりませんが、オフロードバイクのシートはみるからにお尻に辛そうなので、ゲルザブはかなり効果があるのでは。

実際にゲルザブRに対して、ジェルの量が30%多いのがゲルザブDの特長です。前方のウレタンが分割されており、前が反り上がっているタイプのシートでもフィットする形状になっています。

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ゲルザブS

ゲルザブS
ゲルザブの「後付け感」が気になる方にぴったりなのがゲルザブSです。これはシートの表皮を剥がして、中に挟み込むタイプになっています。バイクの見た目を損なわないのがいいですね。

シートの土台に刺せるタッカーを持っているなら、表皮の再装着はさほど難しくないようなので、チャレンジしてみたい商品ですね。厚さも1.5cmほどなので盛り上がりもさほど気にならなそうです。

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ゲルザブSS

ゲルザブSS
ゲルザブSSは、ゲルザブSのサイズが小さい版です。SSタイプのバイクなど、シート部分が小さい場合に最適な商品になります。

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長時間乗るならゲルザブは自分的に必須装備

ゲルザブR、ちょっと値段は高めですが確かに効果はありました。

乗車直後から衝撃の伝わり方がやさしくなったのを感じましたし、高速域での微振動もほとんど打ち消してくれます。おかげで長時間乗車でいつも感じていた、お尻や腰の痛みがかなりなくなりました。

反面、ゲル素材が柔らかいせいか身体に密着しやすく、熱がこもりやすいのが気になった所。ゲルザブで真夏の暑さをまだ経験していませんが、メッシュカバーをするとか何らかの対策が必要そうです。

見た目も黒一色のシンプルなデザインなので、シートに馴染んでさほど目立ちません。耐久性などはこれからわかると思いますが、今のところは「買う価値があったな」という満足感が大きい商品です。

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