PCX150のハンドル部分

PCXのハンドルの錆をメタルコンパウンドで磨いたらピカピカに。でも黒い金属部分は絶対ダメ

PCX150のハンドル部分
こんにちは、PCXおじさんです。

前回の記事に続き、これも私のメンテナンス不足が招いた結果なのですが、PCX150のハンドルなどめっき部分がひどい状態になってしまいました。

自宅では駐輪スペースに停めているのですが、一応屋根はあっても壁などはないので、横殴りの雨だと容赦なく車体がずぶ濡れになります。

雨に濡れても水気をしっかりと拭き取っておけばよかったのですが、ついついサボって放置してしまい……ついにハンドルのメッキ部分を中心に錆が出てきたのです。

ハンドルなどメッキ部分に白サビが

PCX150のハンドルにできたサビ
納車時はピカピカだったハンドルが無残な姿に……

メッキ部分の表面が白く濁ったようになり、いくら擦っても取れません。まるで鏡のように見えていた表面が、完全にくすんでしまっています。

ハンドル部分だけでなく、ハンドルを止めるクランプのカバーや、土台の円状のパーツ(HONDAのエンブレムがある部分)も、ハンドルほどではないですが同じような状態です。

これはメッキ処理した部分にできる錆(白サビ)のようです。

メッキ部分の白サビはなぜできるのか

メッキは鉄や金属以外の物質の表面に、金属の被膜を結合させる処理を表します。わかりやすく言えば素材を金属でコーティングすることです。

メッキ加工を施された部分は美しく輝き、腐食や錆に強くなりますが、まったく錆びなくなるわけででなく、メッキ特有の錆び(白サビ)が発生します。

白サビが起きやすい環境は、雨や露がメッキ処理部分に長時間付着し、乾燥しにくい状態です。ですので梅雨時など雨が長期間続く時期が要注意です。

購入したのはワコーズのメタルコンパウンド

ワコーズのメタルコンパウンドとサランラップ
いわゆる金属磨き的な商品はいろんなメーカーから発売されています。

学生の頃、ホテルの厨房でアルバイトしていたんですが、くすんだ金属食器を磨くのに「ピカール」を使っていて、ちょっと布につけて磨くだけで信じられないほどピカピカに輝くのに驚いた記憶があります。

実際にバイクの金属部品にピカールを使っている人もいて、いいなと思ってたんですが、調べるとこの「ワコーズ(WAKO’S) メタルコンパウンド」の評価がとても高かったんです。

どの画像も変わり様がすごいですよね。

ワコーズといえば車やバイク用のケミカル商品のトップメーカーですし、ここの商品なら間違いないだろうということでポチってきました。

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メタルコンパウンドが輝きを蘇らせる仕組み

コンパウンドとは、目には見えないような微小な研磨粒子が入った磨き剤のことです。

ベースとなる基材によって、粘度の高いペーストやクリームタイプ、トロッとした液体タイプなどがあります(ワコーズのメタルコンパウンドは硬めのクリーム状です)。

コンパウンドをつけて金属の表面を磨くと、中に含まれる研磨粒子が四方八方に転がって表面が削れ、サビや傷、汚れが消えていきます。

磨いていくごとに研磨粒子もだんだん潰れて最後にはなくなってしまいますが、何回も磨くことで粒の大きさに応じた滑らかさになっていきます。

最初は粒の大きな荒い目のコンパウンドで磨き、だんだん細かい研磨粒子にしていくと、表面はますます滑らかになり、鏡面と呼ばれる鏡のような仕上がりになります。

メッキのくすんだ部分をメタルコンパウンドで磨いてみた

サランラップにワコーズのメタルコンパウンドをつける
コンパウンドの使い方はとても簡単で、磨きたい部分につけて擦るだけです。

ただ、みんカラで投稿している人がいて知ったのですが、メタルコンパウンドは布ではなくサランラップにつけて使うのがいいそうです。

布だとコンパウンドが染み込んでしまい効率的に塗れないのですが、サランラップだと染み込まないので、つけた分のすべてを使い切ることができます。

サランラップは柔らかいので金属表面を傷つけないですし、実際にやってみると確かにコンパウンドがなかなかなくならずしっかりと塗ることができました。

メタルコンパウンドをPCXのハンドルにつけたところ
さっそくハンドルに塗りつけていきます。全体的にけっこう白いくすみがあるので、まんべんなくコンパウンドを塗布していきます。

メタルコンパウンドをPCXのハンドルにつけたところ
こんな感じに塗りつけたので、あとはサランラップで軽く磨きます。すると……

メタルコンパウンドをPCXのハンドルにつけて磨いたところ
あっという間にこんなピカピカに!白い錆のような汚れが完全に消え去りました。すごい。

この時点でテンション爆上がりです。

メタルコンパウンドをPCXのハンドルにつけて磨いたところ
ハンドルの他の部分やクランプを止めているプラスチックのカバー、土台部分のメッキパーツもすべて磨きました。どうですか?見た目は新車状態といっていいくらい、輝きが蘇っています。

くすみだけでなく、小さなキズも目立たなくなるのがすごい。

ブレーキレバーにメタルコンパウンドをつけたところ
ブレーキレバーも所々白い斑点のようなくすみがあり、表面がザラザラとしていたので、同じようにメタルコンパウンドで研磨してみました。

ブレーキレバーをメタルコンパウンドで磨いたところ
こちらも汚れがなくなり、表面がツルツルに。メッキほどではないものの、輝きを放っています。嬉しくなって何でも磨きたくなってしまいます(後にこれが失敗を招くのですが)。

ボルトのネジ穴の錆
ハンドルブレースのボルトのネジ穴が錆びていたので、ここも磨いてみることに。

といっても小さな窪みなのでサランラップではうまく磨けません。そこであるものを用意しました(後ろに答えが見えてますが)。

綿棒の先にメタルコンパウンドをつけたところ
ちょうど綿棒の先端が穴にぴったりなサイズだったので、コンパウンドをつけます。

ボルトのネジ穴の錆を磨く
穴に差し入れてくるくる回して磨いてみました。綿棒にコンパウンドが染み込んでしまうので、何回かつけ直しています。

ボルトのネジ穴の錆を磨いたところ
溝の部分は少しサビが残っていますが、かなりきれいになりました。

黒い金属部分にやったらダメ

黒い金属部分をメタルコンパウンドで磨いたところ
最後に失敗例です。

写真のような黒い表面の金属部分を磨くのはNGです。すこし擦っただけで、見事に黒色が剥げてしまいました。

この黒い金属は、調べたら金属の表面に特殊な処理をした物のようで「ステンレスブラック」「黒色酸化皮膜」「亜鉛黒」「黒ニッケル」などいくつかの処理方法があります。

PCXのこの金属部分がどの処理かはわかりませんが、金属そのものが黒いわけではないため、メタルコンパウンドで磨くと表面の処理部分が削れて地肌が見えてしまいます。

メタルコンパウンドの力はすごかった

最後にちょっと失敗しましたが、メタルコンパウンドの威力は絶大でした。

メッキ部分にあれだけ広がっていた白サビが、メタルコンパウンドで軽く磨いただけで、嘘みたいにサビが消えて新品のような輝きに。

サランラップにつけると染み込まないので少量で済みますし、土台が金属、樹脂を問わずメッキ部分ならどこでも使えます。

内容量が120gとあまり多くはないですが、ハンドルやブレーキレバーなど局所的な部分ならかなり長く持ちそうですし、1本持っていたらバイク以外にもさまざまな用途に活躍してそうです。

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